2018.07.24更新

 いよいよ梅雨も明け暑くなりましたが、いかがお過ごしでしょうか。この時期、熱中症による救急搬送人数は毎年4万人以上に上ります。熱中症とは、高温、多湿、強い日射等の環境下で、体内の水分や塩分のバランスが崩れたり、体温の調節機構が働かなくなったりして発症する障害の総称です。
 特に糖尿病の方は、尿量が多くなれば脱水を起こしやすく、自律神経障害が合併すれば発汗機能が低下し体温が上がりやすくなるので高リスクと言えます。ご高齢の方も脱水の自覚症状を感じにくくなっていることがあり注意が必要です。
 炎天下だけでなく熱のこもった室内でも起こりえます。死に至る病であることを自覚して早めに対処しましょう。こまめに室内の温度管理をする、熱のこもる服装を避ける、暑さを「我慢しない」ことも大切です。まずは水分摂取が必要ですが、スポーツドリンクは糖が意外に多いので、水やお茶をお勧めします。でも摂りすぎた場合、低ナトリウム血症になることがあるので、塩分の補給も必要になります。少量の塩を摂る、経口補水液(OS-1など:スポーツドリンクと比べ塩分は2倍、糖は半分)を飲むという方法もあります。もちろんこの状態でビールなどは厳禁です。水分・塩分が摂れない場合、補給できても症状が改善しない場合は、速やかに救急外来を受診してください。

投稿者: わたなべ糖内科クリニック

2018.07.24更新

2型糖尿病は肥満と関係があると言われています。日本では年々肥満が増え、糖尿病患者も昨年で950万人と増加傾向にあります。欧米人に比べ日本人はインスリン分泌能力が弱いため、軽度の肥満でも糖尿病を発症しやすいと言われます。軽度の肥満でも内臓脂肪は過剰に蓄積しやすいため、脂肪組織から分泌される生体調節因子(アディポサイトカインと言います)の産生・分泌異常を生じ、血糖上昇のみならず高血圧、脂質代謝異常の原因となりメタボリックシンドロームを発症させ、動脈硬化(心筋梗塞・脳梗塞など)の原因となります。肥満は他にも高尿酸血症、脂肪性肝炎(NASHなど)、睡眠時無呼吸症候群、肥満関連腎症、骨関節疾患、一部のがん(男性;大腸癌、前立腺癌、女性;乳癌、子宮癌)の原因にもなりえます。

減量することにより糖尿病が良くなるだけでなく、血圧、脂質異常も改善しやすいので、一石三鳥以上の効果があります。尿酸や脂肪肝(肝機能異常)も改善しやすくなります。しかし、歳をとると同じような食事・運動療法でもやせにくくなってきます。これは、加齢とともに代謝が落ちる、筋肉量が減ることに関係があります。それまで以上にカロリー制限、運動療法に励むことが求められます。

投稿者: わたなべ糖内科クリニック

2018.07.24更新

糖尿病の食事療法では、まず総カロリーを減らすことを求められます。太りすぎている方の場合は痩せるだけで糖尿病が良くなる事が少なくないし、さらに血圧も下がり脂質代謝異常も改善しやすくなります。一方、痩せている方ではインスリン分泌が少ないことが多く、それ以上に痩せるメリットは無いとも言えますが、身体に入れるカロリーを抑えることで少なめのインスリン分泌でも追いつくようになり血糖値が改善します。

食後2、3時間以内に血糖が上がるのは炭水化物(糖質)だけですので、これだけ摂らなければ良いのだ、という情報が溢れています。確かに食後血糖は上がらなくなるので、見かけ上の糖尿病は改善します。しかし糖質を減らせば、その分脂質、タンパク質摂取が相対的に増えてきます。その結果、脂質代謝異常をきたしやすく、動脈硬化が心配になります。蛋白質の摂取過剰が腎臓に負担をかけてしまう場合もあります。ですので、糖質だけ摂らなければ後は何を食べても構わない、というような極端なやり方には大きなリスクが伴うことを自覚すべきです。

糖質を摂りすぎている人の糖質制限、痩せるための糖質制限は確かに有効でしょう。「極端な糖質制限」は避け、状況を見極めた上での「緩やかな糖質制限」なら比較的安全に良い結果を得られるのではないでしょうか。(つづく)

投稿者: わたなべ糖内科クリニック

2018.07.24更新

新年あけましておめでとうございます。今の時期はどうしても糖尿病コントロールが悪化しやすい傾向があります。お正月後ということもありますし、年末年始は飲食の機会も多く、食生活も乱れがちです。加えて、この寒さ。外に出るのがおっくうになり、運動量も減りがちです。また、気温が下がるだけでも汗をかく機会が減り代謝も低下する傾向があり、インスリンの効きが悪くなり血糖が上がりやすくなります。国立衛生研究所の調査によると、年末年始は多くの方が体重を1kg以上増やすとのことです。

対策としては、会食やパーティには空腹の状態で行かないようにする。野菜サラダや低糖質の全粒粉パンなどを食べてから行くと食欲をコントロールしやすくなります。寒くても運動を減らさない。暖かい格好をする。また暖かい時間帯ならウォーキングもしやすいかもしれません。アルコールは色々と食事療法を乱しやすく、薬物治療中の方は低血糖の危険を高める恐れがあります。飲むなら上限を決めたいところです。「節度ある適度な飲酒」の上限とは、純アルコール換算で一日20g程度に相当し、これはビールなら中瓶1本(500mL)、日本酒なら1合(180mL)程度に相当します。

 

投稿者: わたなべ糖内科クリニック

2018.07.24更新

糖尿病は血糖値が高くなる病気です。自覚症状がないことも多いので、つい放置してしまいがちですが、いずれは様々な合併症が起きてきます

まず有名な3大合併症(網膜症、腎症、神経障害)があります。糖尿病網膜症は成人後の主要な失明原因となりえます。糖尿病腎症が悪化すれば透析療法が必要となります(導入原因の第一位)。糖尿病神経障害の症状は全身に及び、手足のしびれや痛み、ひどい下痢や便秘などが出現し患者さんを悩ませることになります。

さらに糖尿病のある方は、心筋梗塞や脳梗塞などの「動脈硬化」を何倍も起こしやすいことが分かっています。また高血糖は免疫機能を低下させるので感染症にかかりやすくなります。傷が治りにくい、水虫、虫歯が悪化しやすい、かぜや膀胱炎、肺炎を起こしやすい(時に結核も!)等がみられます。足の血管に動脈硬化があれば歩行困難になったり、些細な傷でも悪化を契機に壊疽(組織が腐ってしますこと)になってしまうこともあります。

普段から血糖を出来る限り正常に近づける治療を続けることで、これら合併症を予防できる、進行を遅らせることが可能です。具体的にはHbA1c(約1ヶ月間の血糖平均を表す指標)を7.0%未満に維持することが必要です。ただし、動脈硬化は糖尿病軽症時でも進行しやすく、血圧、脂質異常症のコントロール、肥満の解消、禁煙を含めた総合的管理が必要になります。

投稿者: わたなべ糖内科クリニック

2018.07.24更新

基本的に食べていけないものはないのですが、総カロリーを抑えることは必要です。やせることでインスリンの効きが良くなり、血糖のみならず血圧、中性脂肪も下がりやすくなります(メタボの改善)。その結果、動脈硬化を含めた糖尿病合併症を予防できます。

栄養のバランス(炭水化物、タンパク質、脂質)も大事です。炭水化物(糖質)は食後の血糖値が上昇しやすいため、近年極端な炭水化物制限を推奨するような情報が飛び交っています。確かに食後高血糖の抑制、減量には有効なのですが、低炭水化物食にすると高タンパク質、高脂肪食になることは避けられず、その結果動脈硬化、腎症を進行させる恐れがあります。主食(炭水化物)もある程度摂取する必要があります。

間食、外食、アルコール摂取時はカロリーが増加しやすいことが問題になります。カロリーの高い食事は、三つの"あ"と覚えましょう。あぶら(1g=9kcal)、アルコール(1g=7kcal)、甘いもの(ブドウ糖1g=4kcal)の三つです。これらに注意することでカロリーを減らすことが可能です。

食べ方、食べる順序の問題。よく噛んで(一口20回以上)食事にゆっくり時間をかけること、野菜から食べ始めること、満腹になるまで食べない(腹八分目ですませる)こと等もとても有効です。

糖尿病食は、誰にとっても健康長寿のための健康食と言えましょう。(当院では、管理栄養士による栄養相談を予約にて随時行っております。)

投稿者: わたなべ糖内科クリニック

2018.07.24更新

糖尿病治療の目標とは、血糖を良好にコントロールすることで、様々な糖尿病合併症を発症させない、進行させないようにすること。その結果、健康な人と変わらない日常生活の質(QOL)と寿命を確保することにあります。そのためには血糖だけでなく、血圧や脂質(コレステロール)、体重など総合的に管理する必要があります。

他の病気と違い、医者まかせではいけません。自分自身が主治医という自覚を持ち、病気に対する理解を深め自ら管理することが求められます。われわれ「糖尿病専門医」は、そのための助言をしたり良いと思われる薬を提案したりと最大限の協力を惜しみませんが、治療の主体はあくまでも患者さん自身になります。ここが他の病気との違いと言えましょう。

初めて糖尿病と言われた時、どうしてこんな病気にかかってしまったのかと気落ちしたり、不安になることもあるかと思います。しかし考えようによっては、糖尿病ほど「一病息災」という言葉がぴったり当てはまる病気もないと言えます。

「一病息災」とは、一つの病気があることにより何も病気がない人より食事や運動に注意して普段から健康に気をつける結果、最終的にはより健康で長生きできるというものです。糖尿病があることにより、定期的に通院され主体的に管理を続けることで他の成人病なども防止され、普通の方よりもかえって健康長寿を全うされる場合も少なからずあります。糖尿病を「一病息災」とすべく考え方を改めてみてはいかがでしょうか。

投稿者: わたなべ糖内科クリニック

2018.07.24更新

暑い日が続きますが、体調を崩されていませんか。今月は糖尿病に関する様々な事項の覚え方をまとめてみました。(船橋市立医療センター代謝内科部長の岩岡秀明先生のお知恵を拝借しております。)

①「血糖の正常値は?」 
 コンビニ名と同じです。「セブンイレブン、
 70~110mg/dl」です。(注;朝食前の空腹時血糖値の場合)
②「糖尿病の三大合併症は?」
 「しめじ」と覚えます。しは神経障害、めは網膜症、じは腎症。
③「糖尿病で大切な検査は?」
 「A、B、C」です。A1c , Blood Pressure(血圧), Cholesterol(コレステロール)。
④「糖尿病の生活面で大切な5つは?」
 「ABCDE」と覚えましょう。AはAlcohol(節酒、禁酒)、BはBody Weight(適切な体重)、
 CはCigarette Smoking(禁煙)、DはDiet(バランスの良い食事)、EはExercise(適度な運動)。
⑤「カロリーが一番高い食べ物は?」
 「3つの"あ"」と覚えます。油(1g=9kcal)、アルコール(1g=7kcal)、甘いもの
 (ブドウ糖1g=4kcal)の順でカロリーが高いです。やせたい場合は参考にしましょう。
⑥「低血糖の症状は?」
 「はひふへほ」と覚えましょう。は=腹が減り、ひ=冷や汗、ふ=ふるえ、へ=変な行動または
 変なドキドキ、ほ=放置は昏睡。

 以上です。まだまだ暑い日が続きますが、無理をされず頑張って乗り越えたいものですね。

投稿者: わたなべ糖内科クリニック

2018.07.24更新

「糖尿病」とは、慢性的に血糖が高くなる病気です。正常の血糖値は100mg/dl前後を中心として常に一定の範囲(およそ60?160mg/dl)に維持されています。血糖を下げる唯一のホルモンが「インスリン」ですが、このインスリンの「分泌が足りない」か「効きが悪い」と、血糖が上がり糖尿病を発症します。

ウイルス感染などが原因でインスリンが出なくなる「1型糖尿病」(全体の5%以下)と、遺伝・生活習慣が関与する「2型糖尿病」(約95%)に大きく分けられます。

2型糖尿病の発症には素因(遺伝)と誘因(環境因子)が必要で、元々糖尿病の遺伝を持った方に誘因が加わって初めて発症します。この誘因(環境因子)には、加齢、運動不足、過食、肥満(特に内臓脂肪肥満)、身体的ストレス(けが、病気、手術、妊娠)などがあります。例えば、歳をとるほど代謝の低下、筋肉量の低下、運動量の低下等により糖尿病になりやすくなるわけです。けが・病気をした時、手術前後などストレス下では、体内のストレスホルモンが増えるので血糖は上がっています。加齢以外の環境因子は、取り除くことが出来れば(病状、程度にもよりますが)糖尿病が治ることもあります。

投稿者: わたなべ糖内科クリニック

2018.07.24更新

血糖値が高くなると、必要量以上に尿が出てしまい(多尿)、身体は脱水になってきます。その結果、喉が渇き(口渇)、水分を沢山摂る(多飲)ようになります。さらにインスリンの作用不足が進み高血糖が悪化すれば、体重減少、全身倦怠感をきたすようになります。さらなる高血糖(血糖500mg/dl以上)で脱水が高度になり、悪心、嘔吐、意識障害をきたす場合は早急な治療を要します。

この「口渇、多飲、多尿」は、糖尿病の典型的な症状とされますが、高血糖状態が長期間続くと、身体は慣れてくるため徐々に症状を感じなくなります。実は、この「無症状」が最も多い症状で、自覚がないため糖尿病が長期間放置される原因となっています。この場合、検査をしてみないと状態が分からないため注意が必要です。

糖尿病罹病期間が長期に亘ると、網膜症、腎症、神経障害など慢性合併症による症状が出現する可能性があります。視力障害、失明、眼圧上昇による眼痛、下肢・全身のむくみ、しびれ(糖尿病の場合は左右対称性であることが特徴)、感覚障害、自発痛、こむら返り、自律神経障害による症状(起立性低血圧による立ちくらみ、頑固な便秘、繰り返す下痢、胃もたれ感、勃起障害、尿閉等)などがこれにあたります。

投稿者: わたなべ糖内科クリニック

前へ 前へ

ご予約・お問い合わせはお気軽に

ご来院されるすべての患者さんが相談しやすい雰囲気づくりを心がけ、

適切なアドバイスを行うように努めております。

  • 047-306-7570.png
  • アクセス・診療時間
  • 047-306-7570_sp.png
  • アクセス・診療時間

※診察は予約制です。電話予約の上ご来院ください。