2018.07.24更新

血糖値が高くなると、必要量以上に尿が出てしまい(多尿)、身体は脱水になってきます。その結果、喉が渇き(口渇)、水分を沢山摂る(多飲)ようになります。さらにインスリンの作用不足が進み高血糖が悪化すれば、体重減少、全身倦怠感をきたすようになります。さらなる高血糖(血糖500mg/dl以上)で脱水が高度になり、悪心、嘔吐、意識障害をきたす場合は早急な治療を要します。

この「口渇、多飲、多尿」は、糖尿病の典型的な症状とされますが、高血糖状態が長期間続くと、身体は慣れてくるため徐々に症状を感じなくなります。実は、この「無症状」が最も多い症状で、自覚がないため糖尿病が長期間放置される原因となっています。この場合、検査をしてみないと状態が分からないため注意が必要です。

糖尿病罹病期間が長期に亘ると、網膜症、腎症、神経障害など慢性合併症による症状が出現する可能性があります。視力障害、失明、眼圧上昇による眼痛、下肢・全身のむくみ、しびれ(糖尿病の場合は左右対称性であることが特徴)、感覚障害、自発痛、こむら返り、自律神経障害による症状(起立性低血圧による立ちくらみ、頑固な便秘、繰り返す下痢、胃もたれ感、勃起障害、尿閉等)などがこれにあたります。

投稿者: わたなべ糖内科クリニック

2018.07.24更新

 世に「健康十訓」なるものが出回っております。江戸時代の横井也有が残した養生訓という話もありますが、真相は定かではありません。それはさておき、内容そのものは大変的を得ており素晴らしいものと思われますので、ここに紹介させていただきます。


少肉多菜(肉は控えめ野菜をたくさん、肥満を防止)
小塩多酢(塩分少なく酢を多く、高血圧予防)
少糖多果(甘いものは、砂糖より果実で楽しく)
少衣多浴(うす着、風呂好き、丈夫な身体)
少言多行(口つつしんで、よく身体を動かせ)
少食多噛(よく噛んで、腹八分目にする)
少欲多施(何事も欲ばらず、他人のために尽くせ)
少憂多眠(くよくよするより、よく眠りストレス解消)
少車多歩(車を使わず、「歩け歩け」は全身運動)
少憤多笑(腹を立てず、笑う門には福来たる)


 以上ですが、見れば見るほど納得でき奥が深い内容と思います。糖尿病を始め、高血圧、脂質異常症、メタボリックシンドロームなどの「生活習慣病」に有効な基本療法(食事療法と運動療法)そのものですね。さらにはアンチエイジングにも有効でしょうし、抵抗力、免疫力を高め肺炎や癌の予防にもなる「病気にならない生活法」そのものと言えそうですね。

投稿者: わたなべ糖内科クリニック

2018.07.24更新

良い気候になって参りました。運動にはもってこいの季節ですね。

運動療法は、食事療法、薬物療法と併せ糖尿病治療の3本柱とされます。運動によるカロリー消費は思ったほど多くないので、食事療法も欠かせません。しかしながら、適度な「有酸素運動」を継続することにより、体内のインスリンの効きが良くなり血糖値が下がりやすい体質に変わっていきます。同時に脂質代謝、血圧も改善しやすくなり、体脂肪も減り(肥満が解消)、筋肉が増え(基礎代謝のアップ)、血液循環が良くなり心理的ストレスも解消しやすくなります。

運動のやり過ぎはかえって代謝を悪化させ血糖が上がることがあるので注意しましょう。目安としては最大酸素消費量の約50%強度、1分間の心拍数が138-年齢÷2を超えない程度にします。64歳の方でしたら一分間の脈拍が106を超えない程度です。酸素供給に見合った強度の運動である「有酸素運動」を継続することが代謝を改善します。平地歩行なら一回20~30分までを週3日以上(毎日出来ればなお良い)が目安になります。徐々に速歩で歩くようにしたり、一日2回出来ればなお良いでしょう。

血糖、血圧がまだ高すぎる方、進行した糖尿病合併症のある方、狭心症のある方など運動をしてはいけない場合もありますので、主治医とよく相談してからにしましょう。

投稿者: わたなべ糖内科クリニック

2018.07.24更新

「糖尿病」は文字通り「尿に糖が出る」病気です。一般に血糖約170mg/dl以上(尿糖排泄閾値と言います)で尿に糖が出るようになります。正常の方では、腎臓で尿を作る際、糖が一度は尿中に出るものの、腎臓の近位尿細管にあるSGLT2(尿糖を血液中に戻す関門のようなもの)の働きにより殆どが血中に再吸収されるので尿糖は出ません。しかし、血糖が170mg/dlを超えると、SGLT2の働きの限界を超えるので尿糖が出てきます。尿糖を出すということは少しでも血糖を下げるための身体の反応とも考えられますが、尿糖の量が増えれば、それだけ身体のエネルギー源を失うことにもなります。即ちやせて健康状態も悪くなります。

尿糖排泄を増やすことにより血糖を下げる薬、「SGLT2阻害薬」が今年から使用可能になります。若い方や元気があり太られた方には有効な治療と思われます。反面、体力の落ちた方やお年寄りではさらに痩せて抵抗力が低下する可能性もあります。脱水(電解質異常)や尿路感染症にも注意が必要です。新薬でもあり、使用にあたっては慎重な観察が必要であると考えています。

投稿者: わたなべ糖内科クリニック

2018.07.24更新

今年は珍しく大雪が二回もあり、雪かき等大変でしたが大丈夫でしたでしょうか。

さて、今回は「糖尿病」の長期管理指標について述べたいと思います。血糖値は時々刻々と変動し、食前、食後で値が上下するため、月一回の検査で月間比較するには不十分です。世界的に最もよく使われるのがHbA1c(ヘモグロビン・エーワンシー)です。これは、それまでの約1ヶ月の血糖平均に相当し、血糖コントロール状態を月ごとに比較するのに優れています。正常値が4.6?6.2%とされますが、合併症を出さないためにはHbA1cを7%未満に維持することが推奨されています。(注:2012年4月以前は、HbA1cはおよそ0.4%低い値で表示されています。)

まれですが、様々な要因によりHbA1cがその方の平均血糖を正確に示さない場合があります。他の長期管理指標(平均血糖)として、グリコアルブミン(約2週間の血糖平均に相当)、1,5アンヒドログルシトール(1,5AG、さらに短期間の血糖平均に相当)を使うこともあります。

春はすぐそこまで来ています。まだまだ寒い日もありますが、どうか体調管理に気をつけられ、冬を乗り越えられるよう頑張って参りましょう。

投稿者: わたなべ糖内科クリニック

2018.07.14更新

糖尿病には主に1型と2型があります。インスリン治療なしでは生存できないほど重症である1型に対して、2型糖尿病(我が国の糖尿病患者の9割以上)は重症度が様々であり、たとえ治療を中断しても症状が変わらないか、症状があっても徐々に慣れてしまい無症状になることが多いです。しかし、症状がなくても治療を止めれば血糖が高めで経過することが多いので、時間経過とともに全身の血管に合併症が進んできます。網膜症、腎症、神経障害といわれる3大合併症をはじめ、心筋梗塞、脳梗塞に代表される動脈硬化がこれにあたります。これら糖尿病合併症は、まずは起こさないこと(予防)、また不幸にも起こってしまったら早めに治療を開始して進行させないこと(早期発見・早期治療)が重要です。

定期的に通院されている方に比べ、通院を止め治療を中断された方は合併症が悪化しやすく、気がついた時には大変進行しており残念ながら手の施しようがない所まで来ていることもあります。失明、壊疽による足の切断にまで至るような悲惨なケースは通院治療を中断された方に多く、定期的に通院されている方には殆ど見られないと言ってもよいでしょう。

まずは、定期的に通院し治療を中断しないことを心がけましょう。

投稿者: わたなべ糖内科クリニック

2018.07.14更新

健康診断などで「糖尿病」と診断されてしまった場合、果たしていつから治療を開始すべきでしょうか。もちろん早く開始したほうが良いに決まっていますが自覚症状がないことも多く、忙しかったりしてついつい後回しになりがちですよね。

海外の大規模研究で、最初からしっかり治療した糖尿病患者さん達(A群)と当初はしっかり治療しなかった患者さん達(B群)を比較したところ、数年が経過した時点で、血糖平均が良かったA群の方で合併症が明らかに少なかったのですが、心筋梗塞のような動脈硬化疾患の発症では差がありませんでした。その後A群もB群も治療内容、血糖平均ともに同じような状態になり、更に10年が経過しました。その結果、合併症はやはりA群で少なく、さらに心筋梗塞のような動脈硬化疾患の発症も少なくなっていることが分かりました。

すなわち、糖尿病を最初からしっかり治療したことが正の“遺産(レガシー)”となり、10年後、20年後の合併症までも減らすことが分かったのです。この事は“メタボリック・メモリー”とも言われ、最初にきちんと治療していないと負の遺産にも成りうるわけです。

糖尿病と診断されたら放っておかず、一刻も早く治療を始めることをおすすめいたします。

投稿者: わたなべ糖内科クリニック

2013.11.12更新

当院は糖尿病専門クリニックとして、糖尿病だけでなく脂質異常症、高血圧、メタボリックシンドローム、高尿酸血症などいわゆる「生活習慣病」の治療管理に力を入れています。

生活習慣病は通常自覚症状がなく、検査をして初めて分かることが多いです。症状が無いためつい油断してしまいがちですが、放置していると血管の老化(動脈硬化)が進みやすくなり、ある日突然ズドンとやられる(脳梗塞や心筋梗塞)ことにもなりかねません。

当院では基本を重視し、食事療法(管理栄養士による栄養相談)・運動療法の指導を行いつつ、必要に応じて適切な薬物治療を選択します。糖尿病関連検査(HbA1c、血糖、尿中微量アルブミン)の結果は迅速に出ますので、リアルタイムで結果が分かり治療に活かせます。大病院と比べ、クリニックでは小回りがききますので待ち時間を短縮することが可能です。動脈硬化の初期を捉えるため、当院では血管年齢検査(全身の動脈硬化度を直接的・簡単に診断できるCAVI-キャビィ-検査)、頸動脈エコー検査も行っています。

気がついた時に既に合併症で大変な状況になっていることがないように、日頃から自己管理に注意していただくことが大事です。

 

2013年11月8日(金)

 

投稿者: わたなべ糖内科クリニック

前へ

ご予約・お問い合わせはお気軽に

ご来院されるすべての患者さんが相談しやすい雰囲気づくりを心がけ、

適切なアドバイスを行うように努めております。

  • 047-306-7570.png
  • アクセス・診療時間
  • 047-306-7570_sp.png
  • アクセス・診療時間

※診察は予約制です。電話予約の上ご来院ください。